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コンパニオンプランツと農薬、混植する前に見ておくこと

2026-09-03

コンパニオンプランツの話は、家庭菜園の情報としてよく見かけます。ネギと一緒に植えると病気が出にくい、マリーゴールドでセンチュウを減らす、といったやつです。効果そのものを疑っているわけではありません。ただ、防除をする畑でやろうとすると、あまり触れられていない確認事項が出てきます。農薬のラベルです。

農薬は「作物ごと」に登録されている

トマトとバジルを混植したとして、トマトの防除をするなら、その農薬がバジルにも適用があるかを確認することになります。トマトに使える農薬が、バジルにも使えるとは限らないからです。

単植なら、この畝はトマト、と決まっているので迷いません。混植すると、同じ畝の中に登録の違う作物が並ぶことになります。

同じ科でも、使える農薬が同じとは限らない

きゅうりとスイカは、どちらもウリ科です。ここで「同じ科だから同じ農薬でいけるだろう」と考えたくなりますが、そうはなっていません。登録は科ではなく品目ごとなので、結局ラベルを一つずつ見ることになります。

作物に適用があっても、「目的の害虫」が違うことがある

ここが一番見落としやすいところだと思います。登録は「作物」だけで決まるのではなく、「作物 × 病害虫」の組み合わせで決まっています。

今回、植える場所がなくて、同じ科なので、農薬も同じものが使えるだろうと、きゅうりとすいかを同じ畝に植えました。

今回、それが裏目に出てしまったわけですが、 きゅうりのウリノメイガを狙った農薬を探したところ、両方に使えるのは、プレバソンフロアブル5で、ラベルはこのようになっていました。

スイカにも登録のある農薬なのに、ウリノメイガとしては入っていません。作物名だけを見て「両方いける」と判断すると、ここを外します。「多くの害虫に効果」といった製品の説明文だけで決めてしまうのも同じで、実際の登録はもっと細かく決まっています。

「自家用だから大丈夫」とは考えない

では混植したスイカにドリフト(飛散)でかかったらまずいのか。ここで「自家用だから問題ない」とは考えないようにしています。出荷しなければ法令上の問題にはならないとしても、安全性の分からないものがかかった野菜を、自分や家族が食べたいかというと、まったく別の話だからです。

見るべきなのは出荷するかどうかではなく、その作物に登録があるかどうかです。ある作物に登録があるということは、その作物での残留基準が決められていて、食べたときの安全性が評価されているということです。

今回の例でいうと、プレバソンはスイカにも登録があります。病害虫の欄にウリノメイガが無いだけで、スイカという作物としては評価済みです。だから飛散した分については、安心していい側だと考えています。

逆に、スイカに登録がまったく無い農薬だったら、自家用であっても食べたくありません。法令違反かどうかを判定する前に、そもそも口に入れたくない。判断はそこで足ります。

使用回数の管理は、そのぶん増える

以前、農薬の使用回数を数え間違えて、出荷できなくなったことがあります。単植でもこれをやりました。

混植すると、同じ畝の中で複数の作物の使用回数が並行して進みます。数える対象が増えれば、間違える確率も上がります。自分の経験からいうと、ここは確実に事故が起きる場所です。逆に言えば、回数さえきちんと追えていれば、混植で困ることはだいぶ減ります。

結局どうするか

やめた方がいい、という話にはしたくありません。自分なりの整理はこうです。

混ぜる作物すべてに、その農薬の登録があること。 出荷するかどうかに関係なく、ここが最低ラインだと思います。食べるものである以上、自家用でも基準は下げません。

狙う病害虫まで一致していれば、効果の面でも安心。 ここが外れていても危険というわけではありませんが、効くかどうかは別問題になります。

出荷するなら、そこに使用回数の管理が乗る。 増える手間は、主にここです。

コンパニオンプランツの情報の多くは家庭菜園を前提に書かれています。書いてあることが間違っているわけではなく、防除をするなら確認が一つ増える、というだけの話です。そこだけ押さえておけば、あとは普通に試していいんじゃないでしょうか。

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